セクシーボイスアンドロボ「voice8 プッチーニ前編」

 voice7は警察官1人が死亡した立てこもり事件が起き、立てこもりのワンシチュエーションで撮ってた話だけに放送自粛。ただ近々発売されるDVDには収録されるらしいよ。さて、というわけで、voice8なわけだが、初めての続き物となった「プッチーニ」の前編。大好きな女優、小林聡美をはじめ、「スイカ」メンバーが出てて、お気に入りなお話だ。

 「プッチーニ」とは看護士女三人組、小林聡美と、もたいまさこと、ともさかえりの3人だ。末期患者の最後の狙いをかなえるという仕事をこなしている。それがたとえ人殺しでも…?

 ニコの冒頭モノローグ

 「ひいじいちゃんが危篤だと聞いて、親戚中がかけつけたけれど、誰も泣かなかった。人が死にそうになってる時に、テレビの番組の方が気になってる私って、どうなんだろ?」

 マキナのところでプッチーニの話を聞くニコ。二人して大凶のおみくじひいてびっくりする様子が面白い。

 でその大凶のおみくじをロボの家でベッドに寝転びながら見るニコ。ニコとロボの関係が近いなあ。むろん友達としてだったはずなんだが…大凶のおみくじをロボに近づけていじわるするニコが可愛い。「大凶だぞ!ものすごい悲劇が起きたらどうするんだよ!」というロボに、

 「そんなドラマチックなこと起きるわけ無いって。学校も、家も、地蔵堂もロボん家も、哀しいぐらい同じじゃんか」

 ロボが「じゃあ一海ちゃんも変わらずきれいって事か」と反応すると、ニコはまたイタズラ心。一海が外を歩いてると言ってロボをからかう。簡単に引っかかるロボ。しかし、その後本当に一海が通りかかる。ロボに言うが、ロボは信じてくれない。外を眺めつぶやく。

 「なんか、今日もぬるい一日だなあ」

 で、もっぺんモノローグ。

 「ひいじいちゃんが死にそうなのに泣けない私、大凶を引いても心が騒がない。こんなに緑がきれいなのに、私の心は止まっている」

 で、オープニング。

 店で飯食ってたロボ、便所でマックスロボの腕を便器の中に落として大絶叫。偶然同じ店で飯食ってた小林聡美が絶叫を聞いて看護婦意識から駆けつける。「どこか打ちました?痛いとこありませんか?」ロバは「心が痛いです!」(笑)。さっと腕を便器の中からとってくれた小林聡美に大感激したロボは忘れていったケータイを届けるが、それはわざとだった。

 「ケータイ無しでどれぐらいガマンできるかなーって」

 それに共感したロボは一緒に公園の木の下にケータイを埋める。

 一方ニコはよっちゃんと一緒に食べにきたラーメン屋で、「プッチーニ」と言いながらラーメンの汁を採取するともさかりえに出会う。自分がいなくなったあと味が落ちないか心配だ、という患者の依頼によるものだった。追っかけてきたニコは、ひいじいちゃんの病院に着く。行方を見失ったニコはひいじいちゃんの病室に寄る。そこでともさかりえに会う。ひいじいちゃんが危篤になっても泣けない、というニコにともさかりえは、

 「どんなにやな人でも亡くなるのは辛い。だから、あたしはスイッチ切ってるんだと思う。なるべく何も感じないように。たぶんあなたもスイッチ切ってるんだよ。切ってるから泣けなかったんだと思うよ。」「スイッチ切ってるのって悪いこと?」「んー。とりあえずいい子でいられるよね。感情を出さずにいられるからさ…大人も子どもも忙しいから、そうじゃないとやっていけないから」

 さっきのラーメン屋で今度はロボとよっちゃん。そこで愛について語ってる間に、ロボは小林聡美への感情を愛だと気づく。ケータイを掘りに行くと、そこにはまだ二つケータイが埋まっていた。小林聡美に会いたいロボは、あの時と同じ状況をつくれば、会えるかも、と考え、ラーメン作って食べながら木の下で待つ(笑)。小林聡美現れず(当たり前)。しかし帰り道、オウムに襲われたロボの目の前に、プッチーニ三人が黒い服着てサングラス着けて楽器の入れ物持って通りかかる。「あー」絶叫するロボ、小林聡美は知らん顔。

 プッチーニは仕事へ向かう途中だった。いじめられた子のいじめかえしてくれ、という依頼だった。若者三人を縛り上げて(必殺のパロディが笑える)、神社の賽銭箱に一万円いれて、このろくでもない三人組を呪って下さい、とお祈り(笑)。プッチーニがこんなことし出したのは、仲間の「別子」が亡くなってからだった。「死んだ人のことを忘れないためにやってるのに」

 ニコはひいじいちゃんが「プッチーニ」と叫んで指差した黒い折鶴を眺めていた。そこにお母さんが、「このゴミ袋開けて」、ニコが折鶴を開けてみるとそこには「玉枝に会いたい」と書かれていた。プッチーニへの連絡手段発見。後ろでもがいている片桐はいりが笑える。

 ロボのとこに向かうニコ、ロボはプッチーニの話に興味無く、オウムのつくりものを肩に乗せながらラーメンをすすり続けていた(笑)。ロボの会いたい人が分からないニコはいらつく。そこにケータイを探して小林聡美がロボの家を訪れる。なぜかニコがキレる(笑)。

 「あー、なるほどね!そういうこと!」ロボの家を飛び出すニコ。「おばさんじゃん!何考えてんの!一海ちゃんの方が百万倍可愛いっつーの。」…あれあれあれ?ニコ?飛び出したすぐそこの道で黒い折鶴を発見するニコ。

 そのころロボの家で小林聡美は座ったまま寝ていた。小林聡美お得意の寝言パターン(笑)。ご飯を作ってあげるロボ。それでも眠くってロボの肩に寄りかかる小林聡美。その後二人で夕焼けを見つめる。ええシーンやなあ。小林聡美、おばさんには全然見えんぞ。松山ケンイチもいい。

 「ふーん、そうなのか。二人でいるってことは、いつまでも夕焼けの中にいるみたいなもんなんだ」

 しかし次の朝ロボが起きると、すでに小林聡美は帰っていた。「なんか今日はやけに部屋が広いなあ」分かる分かるぞロボ(笑)。しかし、そこに小林聡美が駆けつけてくる。仕事の事を書いていたはずの手の甲にロボが「あなたといると苦しいです」と書いていたのだ(笑)。ナースのかっこの小林聡美に「コスプレですか?」「仕事着」(笑)

 「どうしたら苦しくなくなるかなあ」「私なんかで苦しくならないでよ」

 小林聡美を送るため、バス停に並ぶロボ。

 「バスにならんでたらね。前の方で若い女の子が手紙呼んでるの。突然ポロポロって涙流して…そのバス最終だったんだけど、突然列抜けてどこかへ駆けてった。並んでる人たちはそれ観てたのに皆無表情でさ。いなくなったその子の分つめて、平然と何も無かったことのようにバス待ってんの。うらやましかった、その女の子が。私はその時、無表情な顔して観てるのに観てないフリして、列をつめたんだよね」

 それを聞いたロボは小林聡美の手をとって駆け出す。おー、ロボー。その後列をつめる後の客達。

 ニコのひいじいちゃんは結局亡くなった。葬式に参加するプッチーニ三人。ニコが三人の正体に気づく。ロボの家の前で拾った黒い折鶴を開いてみると、

 「真境名マキと一緒に死なせて欲しい」

 喪服のまま地蔵堂に走るニコ。しかしマキナは落ち着いていた。助っ人を呼ぼうとするよっちゃんを止め、マキナは「いいのよ。殺されても仕方が無いの…好きな人との約束だから」と告げる。ニコはロボに電話をかけ小林聡美の正体を告げるが、かけあってもらえない。ロボの家に行ってみると、ロボは家を空ける準備をしていた。

 「なんでこんないろいろ大変な時になんでいなくなっちゃうの。いつだって呼んだら来てくれたじゃない。理由も聞かないで来てくれたじゃない。帰ってくるよね。ロボットだってあるし」と必死に言うニコに、ロボは告げる。

 「もう、フィクションはいいんだ。」

 「あたしのこともロボにとったらフィクションなの」

 「そうだな、ニコといたら楽しかったもんな」

 「でも、あの人といる方が楽しいんだ」

 「逆だよ。とっても苦しい。リアルに苦しいよ」

 マックスロボを手にして、「じゃあ、これもらって行ってもいい」というニコにロボはあっさり「いいよ」呆然とするニコ。「じゃあね」というニコにもロボは簡単にうなずく。

 ニコの最後のモノローグ。

 「こんな世の中何も変わらないと思っていた私に、誰かがスイッチを入れた。大凶のおみくじが、世の中なんか簡単に変わるんだと笑ってる。本当にそうなのか。ロボが誰といようと私には関係ないと、私は思い込もうとする。今日、ロボが知らない人に見えたからってそれがどうしたと言うのだ。何で今頃ロボに話したいことがいっぱいあったって思うんだ。ロボにあたしの声が届かない事が、何でこんなに苦しいんだ。スイッチを切る方法を思い出せない。私だってリアルに苦しいよ、ロボ」

 マックスロボを手にマックスロボの主題歌をうつろに口ずさみながら歩くニコ、そして、崩れ落ちる。

 最初のいつも通りの雰囲気から、揺れ始め、最後の辛いシーンへ…最後のニコとロボのシーンはここまで積み上げてきた松山ケンイチと大後寿々花の芝居がある意味頂点にもって来れたようで圧巻。最後のモノローグのシーンなんかは思わず息をつめて見てしまうなあ。

 ニコが恋心までいってるのかどうかは分からないけど、そうとってもいいこの作り方がいいかどうかは疑問ではあるけど、これはこれでそうでなければできないシーンもあり、終盤に向けて良かったのかなあ、とも思う。

 スイッチの話は最近いろいろある僕にとっても辛いなあ…切らないとやっていけないことはいくらでもあるねえ。

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